究極のハンドメイド。
機械まかせで大量に作るのではなく、素材や工程を見つめてベストなタイミングで加工を行っていく特注品ばね。
材料の選択、予熱時間、巻き数、熱処理、研磨などひとつひとつの工程を追求した加工が重なって、JIS1級を凌駕する製品が生まれる。
ひとつひとつの工程に、プロの技がある。
▲大型熱間コイリングマシン
材料選定
1 素材は、ばねの命
用途に合った正しい素材を選ぶこと。これがばねの性能を左右する一番のポイントです。製造技術はその上に成り立ちます。
材料加熱
2 高くても低くてもだめ
ばねを巻くためには高温すぎると線材の断面が変形してしまうし、低いとうまく巻けません。色をみれば加熱状態がわかります。
コイリング
3 迷わず、一気に巻く
ハシという独自の器具で線材をつかみ、温度がさめないうちに一気に巻き上げます。少しでも躊躇すると良いばねになりません。
焼入・焼戻
4 金属の性質を読む
熱せられて、巻かれた金属はその組成に粗密が生じています。焼入によって硬度を調整し、焼戻によって組成を均一にします。
硬度検査
5 自らの技術を確認
加熱、加工、熱処理後の硬度は素材から変化します。製造技術者は長年の経験からそれを見越して製造し、数値で確認します。
端面切断・研磨
6 ばねの垂直を想像する
円筒コイルばねは両端の水平精度が重要です。1点ずつ、手のひらの感覚を通してばねが真っ直ぐ納まるように加工します。
ショットピーニング
7 表面硬化で銀に輝く
ばねの表面に細かな硬球を当てて、硬化層を得る工程です。同時に酸化皮膜も取れてばねが銀色に輝きます。
セッチング
8 ばねのへたりを取る
まだ一度も応力のかかっていないばねには必ず「へたり」が生じます。セッチングはこのばねのへたりをあらかじめ取る工程です。
蛍光磁粉探傷試験
9 細かな傷も見逃さない
内部に傷がある場合、ばねを磁化すると傷から磁力が漏れてそこに蛍光磁粉が集まります。内部の傷もこれで検知します。
防錆・塗装
10 環境に応じた最適塗装
ばねが使用される環境に応じて塗装を行います。塗装、コーティング、皮膜などあらゆるノウハウをご提供しています。
出荷
11 子が巣立つ気持ちで
大げさかもしれませんが、そんなところが少しあります。ばねは長期間ずっと働き続けるものです。しっかりやれよ、と思います。
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